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webadm | 投稿日時: 2024-2-20 21:03 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
2重同心球殻 半径aの導体球を内半径b、外半径c(a<b<c)の導体球殻で包み、内球にはQ1,外球にQ2の電荷を与えた場合の電界を求めよ。
これはキャベンディシュがクーロン力の逆二乗則を裏付ける測定実験に使われた装置にインスパイアされているのは明らか。後にマックスウェルがクーロンの逆二乗則を方程式として確定するために更に高精度な測定を更に改良された同様の実験装置で測定を行ったことが知られている。 これもガウスの法則を使わないと導出が困難なので良問。 この問題はガウスの法則を使うけどそれだけでは解けない。 キャベンディッシュやマックスウェルがやったように、予め内球と外殻はそれぞれ別の場所でQ1とQ2に帯電させた後、ゆっくりと内球を外殻の中心に移動したと考えられる。外殻はそのために半球で開く構造になっていて、内球が中心に移動したら半球を閉じて密閉するという感じ。 これによって内球の電荷Q1によって外殻の内側に静電誘導が発生し、内球と逆極性の-Q1が誘電されることになる。 一方で外殻に帯電した電荷はQ2から変化してはいけないので、外殻の外側には内側に誘電されたのと逆極性のQ1の電荷が誘電される。 従って内球が外殻の中心に移動して半球を閉じて球殻になった状態では、外殻表面の電荷はQ1+Q2となり、外殻内側の電荷は-Q1、内球の電荷はQ1のままということになる。 これによって外殻の外から見た二重同心球殻の総電荷はQ1+Q2から変わっていないことになる。 これらをまとめると、 ということになる。 著者は求められていない電位まで導出しているが、電位が重要になるのは、これが蓄電器として機能するという観点の場合で、まだ静電誘導や誘電体に関して解説されていないので、ここでは電界だけが問題となる。 |
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