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webadm | 投稿日時: 2006-4-6 12:51 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3087 |
4石tri-state buffer トランジスタを最初に使ったのは中学生になってすぐだった。小学校6年のときに病気で検査入院したときに買ってもらった「電子ボード(後に電子ブロックとなる前のもの)」に出会ったおかげですっかりエレクトロニクスに魅了されてしまった。退院後にほとんどの回路を試してやることが無くなってしまった。そこでなぜゲルマニウムラジオの回路があるのにそれにトランジスタと出力トランスを介してスピーカーを鳴せるのではと部品を外して空中配線でつなげてみた。見事にスピーカーから音声が流れてきた、感動した。けどすぐ音が小さくなりやがてうんともすんとも言わなくなってしまった。
虎の子のトランジスタ、一個しかないのが壊れてしまっていた。何故壊れたかは後に別のトランジスタラジオを分解して取り出したトランジスタを何個か壊すうちに判明した。コレクター損失オーバーだ。そこでやめずに、ちんちんに熱くなりそのままではすぐ壊れてしまうトランジスタを冷却すればいいと思いついた。現代になってオーバークロッキングとかでCPUを液体窒素とかで冷却するのと発想は同じである。 かくしてトランジスタはこわれずにずっと1石でスピーカーを鳴らしつづけてくれた。中学校の友達にそれを見せたら目を丸くして驚いてくれた。 でも結局トランジスタを使ったのはそこまでで、動作原理がまったく理解できないトランジスタではなく、直感的にも目でみても理解できる真空管回路の設計を勉強することにした。トランジスタをめげないで探求していれば違っていたかもしれない。結局今もわかるのはコレクタとエミッタに電圧をかけておいてベースとコレクタの間を指で短絡してやると絶縁状態だったものが急に抵抗値が減る現象ぐらいである。 そんな状態でtri-state bufferを4トランジスターで構成する方法をずっと考えていた。さすがに今はTTLの時代ではないのでTTL ICのデーターシートをみてもトランジスタでの等価回路など載っていない。昔はあったような記憶がある。せいぜいMOSFETをつかったものがあるだけだ。 結局自分で考えるしかない。最初にトーテムポール型の回路が思い浮かぶ。ただしこれではHiインピーダンス状態が作れない。Hiインピーダンスにするには上下のトランジスタを供に絶縁状態にしなければならない。よくみかける等価回路には出力イネーブルがOFFの際に入力信号に関わりなく出力ラインを絶縁状態に切り離すようになっている。MOSFETを4つトーテムポールに並べて真ん中の2つが出力ピンを挟んでつながっていてその二つが出力イネーブルで供にON状態となりディスエーブルでOFFとなる。これはそのままトランジスタに置き換えられなくもない。しかしそれだと真ん中の2つと電源側のトランジスタはNPNでいいがグランド側はPNPを使うことになる。実際にシミュレーターで試してみるとPNPトランジスタのCE飽和電圧が高いのでちょっとロジックには使えないことがわかる。 ずっとここでつまずいていたがPNPをNPNにできればとあれこれかんがえるうちに出力イネーブルがOFFの時には強制的にグランド側のトランジスタをOFFにしさえすればトーテムポールのトランジスタは3つで済むことに気づいた。グランド側をNPNにしたので電源側と論理を逆にするためひとつ余ったNPNトランジスタを前段に置きバッファを構成する。ただ出力イネーブルがOFFのときは強制的にグランド側のトランジスタをOFFにするために前段の出力もエミッタ電位と同じにしなければならない。これは前段のコレクター電源を出力イネーブル信号からとればいいことをひらめいた。 早速シミュレーターに回路を入れて試したところうまくいった。みればとてもシンプルな回路だ。あとは実際にくんでみるしかない。 |
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