PSPやゲートキーパーのこと
なんか家の中に引きこもっている間に巷ではPSPやゲートキーパーとやらの話題が沸騰していたようですね。
初期不良問題とかは技術的に枯れてない製品分野では避けることができないでしょうね。ロボタン問題とかは確信犯な気がしますが仕様通りと言われればそれまでで。まあ会社の中ではそれで通用するでしょうけど世間の人には通じないでしょうね。
ゲートキーパー問題のことを知って、ずいぶんと前に自分が経験したおぞましい記憶がよみがえってまいりました。まだ世の中の大半がインターネットではなくUUCPという情報のバケツリレーで電子メールやニュースが流れていた時代の頃、ソニーで最初の液晶ノートワークステーションに関する改造記事を私が世間に発信したとき、すぐさまソニーの社員の方からお叱りのメールを頂きました。私の改造は開発時には検討されていたが製品時には見送られた10BASE5インタフェースコネクタを基板上に残されていたパターンに半田付けすることで復活させるというものでした。今では当たり前になってしまったツイストペアケーブルによるLAN接続は当時はまだ新しく、新しく設置する以外は古い同軸ケーブル接続が多く残っていました。そのため、私が開示した情報を頼りに古い環境でもネットにつながるようになったと御礼のメールも頂くようになりました。
結局そのソニー社員の方(当時は広告にも出られていて一部では知らない人はいませんでした)がどうして会社を代表したかのようにすごい剣幕で記事の取り下げや謝罪文の掲載を私に要求する権限を得ているのか釈然としませんでしたが、数回にわたるメールの応酬の末、私が「改造に伴う危険性を追加訂正する文章を流してもいいけど、その代わり貴方からその旨指摘があった点も付記しますよ、いいですか?」と問い返すとその後メールは来なくなりました。
多分ゲートキーパー問題もほんの一握りの熱心な社員の方の独断的な行動なんだろうと思います。そうした行動を阻止するようなルールは個人のモラルを除いては何もないのですから。
あと今だから言えますが、当時のソニーの最新のワークステーションのOSに非特権ユーザーが簡単にシステムを停止させることができるバグがあったことをたまたま私が発見し、技術サポートに連絡したことがあります。その時の回答は「そんなことするユーザーは居ないって」という信じられないものでした。結局そのバグは取り上げられることも公表されることもなかったですね(公表できなかったのかも)。まだ大部分使われていたけどもう古い機種のOSのネットワークコードに不具合があるのを見つけたことが発端でその原因がコンパイラの致命的なバグであることを発見した時には、技術サポートから口外しないようにと口封じをされました。OSそのものやアプリケーションが問題のあるコンパイラでコンパイルされていたのですから影響の大きさは予想もできません。どうせ廃止されることがきまった機種でしたからこれも公表されずに終わり、問題の再現性があったネットワークコードに対するパッチがリリースされただけでした。
“ものづくりってのは作るだけじゃなくってその後もはいるんだよなぁ”
みつる
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