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webadm | 投稿日時: 2008-10-5 23:29 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3091 |
Re: VFDドライバ回路 周波数カウンター機能のデザインは煮詰まった感があるので、残るVFDドライバ回路を決めないと。
VFDドライバ回路はアナログ回路だけどデジタルスイッチなので非線形回路である。増幅回路のようなトランジスタの線形領域を主に利用する場合にはトランジスタが常にON状態なので回路設計は線形回路の知識があれば比較的簡単である。 ところがデジタルスイッチング回路はトランジスタの非線形領域を主に利用し線形領域は過渡的にしか使用しない点が異なる。 定常状態がONとOFFの2つの状態があるというのも常にONのアナログ増幅回路とは異なる。 回路設計の要はTTL入力信号からスイッチング素子ドライブ電圧へのレベルシフト回路に尽きる。 今回は入力がTTLとして、出力が-20Vの負電源と蛍光表示管のセグメント用プレートの閉ループ回路のスイッチングを行う。 スイッチング素子には少なくとも25V以上の耐圧を持つバイポーラPNPトランジスタかEタイプPチャネルMOSFETを使用することにする。 スイッチング素子にPNPトランジスタを使った場合、 スイッチング素子にPチャネルMOSFETを使った場合、 原理的にはNPNトランジスタやNチャネルMOSFETでもスイッチングは可能であるが、その場合、駆動回路の基準点であるエミッタもしくはソースが蛍光表示管のプレート側に接続されているためOFF状態でその電圧が不定となる問題が生じる。そのため基準点の電位が不定にならないように余分な回路が必要となる。 バイポーラトランジスタの場合にはE→B方向に導通があるので、ベースが負電圧になった場合に電流が流れてその電圧降下で負電圧がキャンセルされるというやっかいな問題がある。かといって5V電源にエミッタを接続すると今度は蛍光表示管に流れる電流が5V電源を介してループすることになり受信機全体にノイズをまき散らすことになる。これは通信型受信機では絶対避けなければならない。 その点MOSFETはS→G方向に流れる電流は極わずかなのでその心配が無いだけ簡単である。 どちらの場合でも電源投入直後はOFF状態になるように安全サイドに設計する必要がある。そうでないと蛍光表示管に予期しない電流が流れてたちまち劣化してしまいかねない。 P.S いろいろ検討した結果、当初考えたコンパレーターを使うよりもPチャネルMOSFETをPNPトランジスタ回路でドライブした方が簡単だという結論に達した。回路シミュレーターで確認したところうまいことスイッチングが出来ている。 入力がHの時にはゲートドライブ用のPNPトランジスタにはベース電流が流れないためE-C間はOFF状態になる。するとゲート電圧は負電圧となりFETはON状態になる。入力がLの時はベース電流が流れるためE-C間はON状態になり、ゲート電圧が正電圧となる。過度の飽和を避けるためにダイオードクランプでVgsを制限している。 ちょっと当初考えていた時のものと入力の論理極性が正反対になっているが、おそらくMSM55254内部でも同じような回路になっているのではないかと推測する。こうしたドライブ回路は往々にして特許になっているケースが多いので、製品に適用して販売する場合には注意が必要である。IC内に内蔵すると簡単には特許侵害かどうか解らないので最近ではIC内に特殊なドライバ回路は内蔵されるのがほとんどである。。 あとは実際の部品を使って実験で確かめてみる必要はありそうである。 |
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